──心が動いた、すべての瞬間にありがとう──
アニメや漫画って、実社会にはあまり役立たない、ただの娯楽だと思っていた。
でも『僕のヒーローアカデミア』は、そんな考えをあっさり覆してきた。
私は今回、アニメ+原作コミックを最後まで見終えました。
そのラストページに、作者・堀越耕平さんからのメッセージがありました。
「ファンからの言葉は、本当に、本当に、とても励みになる」と。
その言葉を読んだ瞬間、私は思ったんです。
**生まれてはじめて、ファンレターを書こうかな?**って。
でも、気づいたら私は、考えていました。
「私が、現実世界で“なれるヒーロー”って、なんだろう?」
私は2つの好きなことがあります。
ひとつは、心が動くこと。感動すること、そのもの。
映画、音楽、漫画、アニメ、ゲーム、絵本。
それ以外でも「誰かが心を込めた創造」に触れることが大好きです。
もうひとつは、世界を拡げてくれた、Webという世界が好きなこと。
ヒロアカを通して私自身も、ほんの小さな灯火だとしても、
人の心に灯りを灯せるようなヒーローになりたい…と思いました。
それがきっと、私なりの理想のヒーローのかたちなのかもしれないと。
だから、Webでファンレター改め、感想ブログを残そうと思います!
もう何年も更新されず、ほこりをかぶっていたこの場所に、
再び灯りをともそうと思えたのは、ヒロアカのおかげです。
たとえ誰にも読まれなくてもいい。
めぐりめぐって、いつかどこかで誰かに届くかもしれない。
もしかしたら、作者に届く日が来るかもしれない。
そんな思いで、私の心が動いた記録をここに残しておきます。
なぜ、ここまで心を動かされたのか
「無個性の少年がヒーローを目指す」
この設定だけなら、少年漫画ではもう“定番”とも言えるプロットです。
でも、ヒロアカはちがいました。
この物語は、ただの“成長物語”では終わらない。
全キャラクターが、それぞれの人生と背景を背負って立っている。
ヒーローも、ヴィランも、モブのような脇役たちでさえ、
「なぜ今こうしているのか」「どんな想いで立っているのか」が丁寧に描かれている。
特に心を打たれたのは、**悪とされる側(ヴィラン)**にも背景があるという描き方。
「悪い奴を倒してスッキリ」なんて単純な話ではない。
過去に何があったのか、どこで道が分かれてしまったのか、
読者がその痛みや選択の重さを想像できるような描写が、本当に巧みに配置されている。
キャラが“使い捨て”じゃない、ということに泣けた
漫画やアニメでは、“師匠”ポジションのキャラが華々しく散る展開がよくある。
それはそれで美しく、王道でもある。
でもヒロアカは、**あえて「生き続けることの重さと美しさ」**を選んだ。
オールマイト、相澤先生…。
誰かの心に残る大人たちが、「生きて責任を果たす」姿を見せてくれる。
それがどれだけ人の希望になることか、深く実感しました。
ラストまでのすべてに、伏線と意味があった
「One for All」と「All for One」
この対になる言葉と思想が、物語の柱になっている。
正反対なのに、鏡写しのようなふたり。
その構造の美しさと、それを10年かけて丁寧に育ててきた構成力に、ただただ感動した。
そして、ラストバトルが“すごかった”だけじゃない。
終わったあとにちゃんと、「その後の世界」が描かれていることが何より嬉しかった。
多くの物語は、最高潮で終わる。
その後の世界は「ご想像にお任せします」という形で締めくくられることが多い。
でもヒロアカは違った。
読者が気になるであろうことを、全部拾って、ちゃーんと、描いてくれた。
それは、作品とキャラクターを大切にする気持ちの表れであり、
ファンに対する最大の誠実さだと思います。
「ヒーロー」というテーマが、現実に灯をともす
ヒロアカが扱っているのは、「ヒーロー」という非現実的な存在。
でも、そこに込められていたのは、“どう生きるか”という普遍的な問いだった。
誰かを守りたい、誰かの役に立ちたい。
でも、そのためにまず「自分の中の灯りを守ること」。
そのメッセージは、大人にも、そして迷っている私にも、まっすぐ届いた。
最後に
この作品に出会えて、本当に良かった。
こんなにも心を動かされた作品は、人生でそう多くない。
私はこの感動を忘れたくないし、
私のように誰かの心に何かを灯せたら──そんな想いでこの記事を書きました。
ありがとう、ヒーローたち。
あなたたちの姿は、これからも私のなかで、灯り続けると思います。